網膜の神経回路における視覚信号の多様化
浅利 宏紀
(米国Harvard大学Department of Molecular and Cellular Biology)
email:浅利宏紀
DOI: 10.7875/first.author.2012.140
Divergence of visual channels in the inner retina.
Hiroki Asari, Markus Meister
Nature Neuroscience, 15, 1581-1589 (2012)
ニューロンは多数の神経突起をもち,それらが複雑にからみあい情報交換することでさまざまな脳の機能を生じている.このような“神経回路”では,細胞体が入力信号の統合および出力信号への変換といった情報処理を担い,神経突起や神経結合は細胞どうしの信号伝達のためにあると考えられてきた.しかし,この研究において,網膜の神経回路をくわしく解析したところ,ニューロンどうしの信号伝達においても情報処理が行われていることを示唆する結果が得られた.すなわち,網膜の出力を担う神経節細胞と,その上流にある双極細胞とのあいだの信号伝達において,神経伝達の特性がひとつひとつ異なっていたうえ,アマクリン細胞からの抑制性の入力信号により細胞のあいだごとで個別に信号伝達が制御されていたのである.ひとつの双極細胞が標的となる複数の神経節細胞に対し異なる情報を選択的に伝達するというスイッチ動作の発見は,神経突起が形成するさまざまな“微小回路”が網膜による多様な視覚情報処理の基盤となっている可能性を示唆した.
目の網膜は時々刻々と変化する外界からの光信号を電気信号へと変換し,視覚情報を脳の視覚中枢へと伝達する窓口である1).しかし,その実は単なるカメラ(光変換素子)などではなく,色,形,動きなどの視覚情報を実時間で並列かつ局所的に処理する演算装置である(図1).まず視細胞により電気信号へと変換された視覚情報は,網膜外層において水平細胞や双極細胞へと伝達され時間的および空間的に前処理される.それにつづく網膜内層のアマクリン細胞や神経節細胞では神経発火が起こり,その発火パターンとして符号化された視覚情報は視神経を介し視覚中枢へと伝達される.このような初期段階の視覚情報処理は単純そうにみえて実はきわめて複雑であり,たとえば,網膜では視覚情報が20種類以上もの特徴に分解され,それぞれが別々に符号化され脳へと伝達されていることが知られている2).
それでは,網膜はどのようにして特徴の抽出など多様な視覚情報処理を行っているのだろうか? その基盤となるのは,さまざまな種類のニューロン(神経細胞)が情報交換することにより生じる神経回路の機能である3).ニューロンは多数の神経突起をもち,それらが複雑にからみあい神経結合を形成することによりニューロンどうしの信号伝達を行っている4).一般に,ニューロンによる信号処理には方向性があり,樹状突起とよばれる神経突起により多数のニューロンからの入力信号を受け取り,細胞体にて信号を統合および変換したのち,軸索とよばれる神経突起を介してほかのニューロンへと出力信号を伝達している.さまざまなニューロンによる相互作用から複雑な機能の生じるようすは5),電子回路がトランジスタなどの素子をさまざまに組み合わせることにより複雑な演算を行うことに類似しており,神経回路における素子やその動作原理を追及することは神経科学の一大分野になっている.
網膜の神経回路についてもこれまで多くの研究が行われてきた1,2).その結果,さきに述べたように,解剖学的な構造や一連の動作については比較的多くの知見が蓄えられてきた.しかし,その動作の制御機構や機能の詳細などはいまだ断片的にしか知られていない.そこでこの研究では,網膜内層における視覚情報の流れと多様化に注目し,微小ガラス管を用いた細胞内電極法により特定の双極細胞の活動を記録および制御する方法と,多点電極を用いて複数の神経節細胞の活動を細胞外同時記録する方法とを組み合わせることにより,双極細胞から神経節細胞へと伝達される出力信号の解析を行った.
網膜内層においておのおのの双極細胞は複数の神経節細胞に出力信号を伝達し,おのおのの神経節細胞は複数の双極細胞から入力信号を受け取っている1,2).事実,個々の双極細胞を刺激して脱分極させると,周囲にある複数の神経節細胞は神経発火を起こし,また,おのおのの神経節細胞は近傍にある複数の双極細胞の刺激に対し神経発火を起こした.ただし,これら多対多の応答性は画一的ではなく,双極細胞から神経節細胞への信号伝達は多様な収束および発散のパターンを示すことを発見した.
たとえば,ひとつの双極細胞の脱分極に対し,ある神経節細胞は持続性の応答を示したが,別の神経節細胞は一過性の応答を示した.その一方で,同じ神経節細胞でも,ある双極細胞からの入力に対しては持続性の応答を示したが,別の双極細胞からの入力に対しては一過性の応答を示した.これらの結果は,神経節細胞の応答にみられる変動性はニューロンのレベルで決まるわけではなく,双極細胞から神経節細胞への神経伝達の過程,すなわち,神経結合ごとの特性に依存することを示唆した(図2).
さらに,順応性や整流作用といった神経伝達の特性についても,おのおのの双極細胞の伝達する出力信号のパターンに多様性がみられた.とくに,同じ双極細胞からの出力信号に対する応答でも,ある神経節細胞の応答は鋭敏化し試行をくり返すごとに強くなっていったのに対し,別の神経節細胞の応答は脱感作し試行ごとに徐々に弱くなった.また,ある神経節細胞は双極細胞の脱分極と過分極の両方に応答しその神経発火の頻度を上下させたのに対し,別の神経節細胞は脱分極のみにしか応答せず信号伝達は強い整流作用をうけていた.神経節細胞にみられるこのような活動特性の違いは,従来は信号を出力している双極細胞の細胞型に依存すると考えられていた6,7).しかし,定量的な解析の結果,異なる双極細胞の伝達する出力信号の特性の違いよりも,同じ双極細胞の伝達する出力信号の違いのほうが総じて大きいことが判明した.
双極細胞はどのようにして標的となる神経節細胞ごとに出力信号を区別化しているのだろうか? 網膜内層には抑制性の介在ニューロンであるアマクリン細胞が存在し,その活動が双極細胞から神経節細胞への信号伝達の特性に多大な影響をあたえていることが知られている8,9).そこで,アマクリン細胞との相互作用をさまざまな神経伝達阻害剤を用いて解析したところ,整流作用についてはアマクリン細胞に非依存的であったが,応答の変動性や順応性についてはアマクリン細胞に依存して違いの生じることがわかった.このことは,双極細胞と神経節細胞との組合せだけで信号伝達の特性が決まるわけではなく,その神経結合に対しアマクリン細胞が特異的な微小回路を形成することにより多様な信号伝達の特性を獲得していることを示唆していた(図2).そしてこれは,網膜内層の数理モデルによるシミュレーションの結果ともよく合致した.
さらに,さまざまな光刺激を提示することにより網膜の視覚情報処理において双極細胞からの出力信号のはたす役割を解析した.その結果,提示する光刺激に応じて,双極細胞の伝達する出力信号の強度は標的となる神経節細胞ごとに制御され,トランジスタのように信号のスイッチ動作をすることが判明した.このような伝達信号の選択的な制御は,アマクリン細胞からの抑制性および脱抑制性の入力に依存的だった.双極細胞の軸索の末端はたかだか0.1 mmほどの範囲にしか広がっていないことを考えると10),その軸索の分枝の一本一本がアマクリン細胞と独立した微小回路を形成していることは驚きであった.
一般に,脳の機能単位はニューロンでありそのおもな機能は入力信号の選択的な統合と神経発火による出力信号の伝達である,と考えるのが教科書的であろう.しかし,この研究において,網膜内層におけるニューロンの相互作用を詳細に解析したところ,個々の神経節細胞が複数の双極細胞から異なる信号を受け取っているだけでなく,アマクリン細胞との相互作用を介して,個々の双極細胞は複数の神経節細胞に対し異なる出力信号を伝達していることがわかった.ニューロンが神経突起や神経結合を単位としてさまざまな微小回路を形成し,それが神経伝達の多様性に寄与しているという発見は,このような微小回路が網膜や脳のさまざまな機能をささえる基盤となっている可能性を示唆した.とくに,網膜はかぎられた数のニューロンにより視覚情報処理を同時並行的に行っており(図1),それぞれの情報処理を別々のニューロンや神経回路において独立して行うよりも,微小回路を形成することでおのおののニューロンがそれぞれ複数の情報処理に寄与したほうが効率的であると考えられる(図2).また,双極細胞からの出力信号を選択的に制御することにより空間分解能を損なうことなく視覚情報を分解できるので,多様な情報処理を行ううえでも有利だと考えられる.
最近の研究により,たとえば物体の動きの認識と予期など,かつては大脳皮質に由来すると考えられてきた多くの機能が網膜の段階から存在することが判明し,網膜の神経回路における視覚情報処理の重要性が見直されてきている1-3,7-9).今後の研究では,イメージング技術や分子遺伝学を駆使して細胞の外部あるいは内部の視覚情報の流れを可視化することにより,微小回路の解析が進むことが期待される.
略歴:2007年 米国Cold Spring Harbor Laboratory博士課程 修了,2008年 米国Harvard大学 ポスドク研究員を経て,2012年より米国California Institute of Technologyポスドク研究員.
研究テーマ:神経科学,神経回路,感覚情報処理.
抱負:さまざまな実験手法や数理的な手法を駆使して神経回路の構造とその機能とのあいだにある因果関係を追究し,脳神経系の動作原理にせまりたい.
© 2012 浅利 宏紀 Licensed under CC 表示 2.1 日本
(米国Harvard大学Department of Molecular and Cellular Biology)
email:浅利宏紀
DOI: 10.7875/first.author.2012.140
Divergence of visual channels in the inner retina.
Hiroki Asari, Markus Meister
Nature Neuroscience, 15, 1581-1589 (2012)
要 約
ニューロンは多数の神経突起をもち,それらが複雑にからみあい情報交換することでさまざまな脳の機能を生じている.このような“神経回路”では,細胞体が入力信号の統合および出力信号への変換といった情報処理を担い,神経突起や神経結合は細胞どうしの信号伝達のためにあると考えられてきた.しかし,この研究において,網膜の神経回路をくわしく解析したところ,ニューロンどうしの信号伝達においても情報処理が行われていることを示唆する結果が得られた.すなわち,網膜の出力を担う神経節細胞と,その上流にある双極細胞とのあいだの信号伝達において,神経伝達の特性がひとつひとつ異なっていたうえ,アマクリン細胞からの抑制性の入力信号により細胞のあいだごとで個別に信号伝達が制御されていたのである.ひとつの双極細胞が標的となる複数の神経節細胞に対し異なる情報を選択的に伝達するというスイッチ動作の発見は,神経突起が形成するさまざまな“微小回路”が網膜による多様な視覚情報処理の基盤となっている可能性を示唆した.
はじめに
目の網膜は時々刻々と変化する外界からの光信号を電気信号へと変換し,視覚情報を脳の視覚中枢へと伝達する窓口である1).しかし,その実は単なるカメラ(光変換素子)などではなく,色,形,動きなどの視覚情報を実時間で並列かつ局所的に処理する演算装置である(図1).まず視細胞により電気信号へと変換された視覚情報は,網膜外層において水平細胞や双極細胞へと伝達され時間的および空間的に前処理される.それにつづく網膜内層のアマクリン細胞や神経節細胞では神経発火が起こり,その発火パターンとして符号化された視覚情報は視神経を介し視覚中枢へと伝達される.このような初期段階の視覚情報処理は単純そうにみえて実はきわめて複雑であり,たとえば,網膜では視覚情報が20種類以上もの特徴に分解され,それぞれが別々に符号化され脳へと伝達されていることが知られている2).
それでは,網膜はどのようにして特徴の抽出など多様な視覚情報処理を行っているのだろうか? その基盤となるのは,さまざまな種類のニューロン(神経細胞)が情報交換することにより生じる神経回路の機能である3).ニューロンは多数の神経突起をもち,それらが複雑にからみあい神経結合を形成することによりニューロンどうしの信号伝達を行っている4).一般に,ニューロンによる信号処理には方向性があり,樹状突起とよばれる神経突起により多数のニューロンからの入力信号を受け取り,細胞体にて信号を統合および変換したのち,軸索とよばれる神経突起を介してほかのニューロンへと出力信号を伝達している.さまざまなニューロンによる相互作用から複雑な機能の生じるようすは5),電子回路がトランジスタなどの素子をさまざまに組み合わせることにより複雑な演算を行うことに類似しており,神経回路における素子やその動作原理を追及することは神経科学の一大分野になっている.
網膜の神経回路についてもこれまで多くの研究が行われてきた1,2).その結果,さきに述べたように,解剖学的な構造や一連の動作については比較的多くの知見が蓄えられてきた.しかし,その動作の制御機構や機能の詳細などはいまだ断片的にしか知られていない.そこでこの研究では,網膜内層における視覚情報の流れと多様化に注目し,微小ガラス管を用いた細胞内電極法により特定の双極細胞の活動を記録および制御する方法と,多点電極を用いて複数の神経節細胞の活動を細胞外同時記録する方法とを組み合わせることにより,双極細胞から神経節細胞へと伝達される出力信号の解析を行った.
1.双極細胞が伝達する出力信号は多種多様な収束および発散のパターンを示す
網膜内層においておのおのの双極細胞は複数の神経節細胞に出力信号を伝達し,おのおのの神経節細胞は複数の双極細胞から入力信号を受け取っている1,2).事実,個々の双極細胞を刺激して脱分極させると,周囲にある複数の神経節細胞は神経発火を起こし,また,おのおのの神経節細胞は近傍にある複数の双極細胞の刺激に対し神経発火を起こした.ただし,これら多対多の応答性は画一的ではなく,双極細胞から神経節細胞への信号伝達は多様な収束および発散のパターンを示すことを発見した.
たとえば,ひとつの双極細胞の脱分極に対し,ある神経節細胞は持続性の応答を示したが,別の神経節細胞は一過性の応答を示した.その一方で,同じ神経節細胞でも,ある双極細胞からの入力に対しては持続性の応答を示したが,別の双極細胞からの入力に対しては一過性の応答を示した.これらの結果は,神経節細胞の応答にみられる変動性はニューロンのレベルで決まるわけではなく,双極細胞から神経節細胞への神経伝達の過程,すなわち,神経結合ごとの特性に依存することを示唆した(図2).
さらに,順応性や整流作用といった神経伝達の特性についても,おのおのの双極細胞の伝達する出力信号のパターンに多様性がみられた.とくに,同じ双極細胞からの出力信号に対する応答でも,ある神経節細胞の応答は鋭敏化し試行をくり返すごとに強くなっていったのに対し,別の神経節細胞の応答は脱感作し試行ごとに徐々に弱くなった.また,ある神経節細胞は双極細胞の脱分極と過分極の両方に応答しその神経発火の頻度を上下させたのに対し,別の神経節細胞は脱分極のみにしか応答せず信号伝達は強い整流作用をうけていた.神経節細胞にみられるこのような活動特性の違いは,従来は信号を出力している双極細胞の細胞型に依存すると考えられていた6,7).しかし,定量的な解析の結果,異なる双極細胞の伝達する出力信号の特性の違いよりも,同じ双極細胞の伝達する出力信号の違いのほうが総じて大きいことが判明した.
2.双極細胞から神経節細胞への信号伝達はアマクリン細胞による選択的な制御をうける
双極細胞はどのようにして標的となる神経節細胞ごとに出力信号を区別化しているのだろうか? 網膜内層には抑制性の介在ニューロンであるアマクリン細胞が存在し,その活動が双極細胞から神経節細胞への信号伝達の特性に多大な影響をあたえていることが知られている8,9).そこで,アマクリン細胞との相互作用をさまざまな神経伝達阻害剤を用いて解析したところ,整流作用についてはアマクリン細胞に非依存的であったが,応答の変動性や順応性についてはアマクリン細胞に依存して違いの生じることがわかった.このことは,双極細胞と神経節細胞との組合せだけで信号伝達の特性が決まるわけではなく,その神経結合に対しアマクリン細胞が特異的な微小回路を形成することにより多様な信号伝達の特性を獲得していることを示唆していた(図2).そしてこれは,網膜内層の数理モデルによるシミュレーションの結果ともよく合致した.
さらに,さまざまな光刺激を提示することにより網膜の視覚情報処理において双極細胞からの出力信号のはたす役割を解析した.その結果,提示する光刺激に応じて,双極細胞の伝達する出力信号の強度は標的となる神経節細胞ごとに制御され,トランジスタのように信号のスイッチ動作をすることが判明した.このような伝達信号の選択的な制御は,アマクリン細胞からの抑制性および脱抑制性の入力に依存的だった.双極細胞の軸索の末端はたかだか0.1 mmほどの範囲にしか広がっていないことを考えると10),その軸索の分枝の一本一本がアマクリン細胞と独立した微小回路を形成していることは驚きであった.
おわりに
一般に,脳の機能単位はニューロンでありそのおもな機能は入力信号の選択的な統合と神経発火による出力信号の伝達である,と考えるのが教科書的であろう.しかし,この研究において,網膜内層におけるニューロンの相互作用を詳細に解析したところ,個々の神経節細胞が複数の双極細胞から異なる信号を受け取っているだけでなく,アマクリン細胞との相互作用を介して,個々の双極細胞は複数の神経節細胞に対し異なる出力信号を伝達していることがわかった.ニューロンが神経突起や神経結合を単位としてさまざまな微小回路を形成し,それが神経伝達の多様性に寄与しているという発見は,このような微小回路が網膜や脳のさまざまな機能をささえる基盤となっている可能性を示唆した.とくに,網膜はかぎられた数のニューロンにより視覚情報処理を同時並行的に行っており(図1),それぞれの情報処理を別々のニューロンや神経回路において独立して行うよりも,微小回路を形成することでおのおののニューロンがそれぞれ複数の情報処理に寄与したほうが効率的であると考えられる(図2).また,双極細胞からの出力信号を選択的に制御することにより空間分解能を損なうことなく視覚情報を分解できるので,多様な情報処理を行ううえでも有利だと考えられる.
最近の研究により,たとえば物体の動きの認識と予期など,かつては大脳皮質に由来すると考えられてきた多くの機能が網膜の段階から存在することが判明し,網膜の神経回路における視覚情報処理の重要性が見直されてきている1-3,7-9).今後の研究では,イメージング技術や分子遺伝学を駆使して細胞の外部あるいは内部の視覚情報の流れを可視化することにより,微小回路の解析が進むことが期待される.
文 献
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著者プロフィール
略歴:2007年 米国Cold Spring Harbor Laboratory博士課程 修了,2008年 米国Harvard大学 ポスドク研究員を経て,2012年より米国California Institute of Technologyポスドク研究員.
研究テーマ:神経科学,神経回路,感覚情報処理.
抱負:さまざまな実験手法や数理的な手法を駆使して神経回路の構造とその機能とのあいだにある因果関係を追究し,脳神経系の動作原理にせまりたい.
© 2012 浅利 宏紀 Licensed under CC 表示 2.1 日本